Codex の effort(推論の深さ)を変更する 3 つの方法:config.toml・-c フラグ・/model
Codex CLI の推論の深さを変更する model_reasoning_effort の値(low / medium / high / xhigh / max / ultra)と、config.toml・-c フラグ・/model・プロファイルでの切り替え方、プランモード用の別キーを解説します。
Codex の応答が遅い、あるいは逆に簡単な修正なのに考えすぎている。そう感じたときに調整するのが reasoning effort(推論の深さ) です。Claude Code の拡張思考に相当する設定で、Codex では model_reasoning_effort というキーで制御します。
結論として、恒久的に変更するなら ~/.codex/config.toml に model_reasoning_effort = "high" のように書き、1 回の実行だけなら -c フラグ、対話中なら /model コマンドで変更します。公式の設定リファレンスが挙げる値は low / medium / high / xhigh / max / ultra です。
KEY POINT
この記事で分かること
model_reasoning_effortに指定できる値と、それぞれの使いどころ- 恒久設定・1 回だけ・対話中・プロファイル、の 4 つの切り替え方
- プランモードやサブエージェントにだけ別の深さを設定するキー
指定できる値
公式の設定リファレンスは、model_reasoning_effort を文字列とし、「選んだモデルが公表する推論の深さ。たとえば low、medium、high、xhigh、max、ultra」と説明しています。あわせて「使える段階はモデルとクライアントによる」とも書かれているため、すべてのモデルで 6 段階すべてが選べるわけではありません。既定値はリファレンスに明記されていないので、ここでは書きません。
| 値 | 向いている作業 |
|---|---|
low | 小さなバグ修正、単純なリファクタリング |
medium | 通常の機能追加や調査 |
high | 複数ファイルにまたがる設計変更、原因が分からないバグの調査 |
xhigh | 難しいアルゴリズムや、失敗が許されない大きな変更のレビュー |
max | さらに深く考えさせたいとき(対応するモデルのみ) |
ultra | 同上。リファレンスが挙げるなかで最も深い例 |
深くするほど応答は遅くなり、トークン消費も増えます。日常作業は medium 前後にしておき、難しい作業のときだけ上げる運用が扱いやすいです。
なお、以前のリファレンスにあった minimal は、2026 年 9 月時点の設定リファレンスには記載がありません。古い記事や設定ファイルで minimal を見かけた場合は、low に置き換えてください。
用語解説
reasoning effort: モデルが答えを出す前にどれだけ内部で推論するかの目安です。表示される「推論の要約」の量とは別の設定で、表示だけを消す方法は hide_agent_reasoning の設定 で扱っています。
恒久的に変える:config.toml
~/.codex/config.toml に 1 行書きます。
model = "gpt-5.5"
model_reasoning_effort = "high"
信頼済みプロジェクトなら、リポジトリ内の .codex/config.toml に書いてそのプロジェクトだけ変えることもできます。プロジェクト設定はユーザー設定より優先されます。
1 回だけ変える:-c フラグ
設定ファイルを触らずに、その実行だけ深さを変えるには -c(--config)を使います。値は TOML として解釈される ため、文字列は二重引用符で囲み、シェルに消されないよう全体を一重引用符で包みます。
codex -c model_reasoning_effort='"high"' "このテストが落ちる原因を調べて直して"
codex exec でスクリプトから使うときも同じ書き方です。引用符を付け忘れると、公式ドキュメントによれば TOML として解釈できない値は文字列として扱われるので多くの場合は動きますが、意図を明確にするために引用符を付けるのが安全です。
対話中に変える:/model
セッションの途中で切り替えるには、/model コマンドを実行します。公式のコマンド一覧では「アクティブなモデル(と、利用可能なら reasoning effort)を選ぶ」コマンドと説明されています。難しい調査に入る前に上げ、終わったら戻す、という使い方ができます。
用途ごとに切り替える:プロファイル
「レビューのときは深く、日常は浅く」を毎回指定するのは面倒なので、プロファイルにまとめます。プロファイルは $CODEX_HOME(既定 ~/.codex)に <名前>.config.toml として置き、--profile <名前> で選びます。
# ~/.codex/deep-review.config.toml
model_reasoning_effort = "xhigh"
approval_policy = "on-request"
codex --profile deep-review
プロファイルには差分だけを書き、共通の設定はベースの config.toml に置きます。プロファイルの仕組み全体は親記事の config.toml でモデル・推論の深さ・プロファイルを切り替える を参照してください。
場面別のキー
設定リファレンスには、特定の場面にだけ効く別のキーがあります。
| キー | 効く場面 |
|---|---|
plan_mode_reasoning_effort | プランモードのときだけ上書きする |
agents.default_subagent_reasoning_effort | 起動したサブエージェントの既定の深さ |
「計画は深く考えてほしいが、実装は普通でよい」なら plan_mode_reasoning_effort = "high" だけを足すと、通常の model_reasoning_effort を上げずに済みます。
なお、深さと 表示 は別の設定です。推論を表示したい(show reasoning)場合に触るのは model_reasoning_summary(auto / concise / detailed / none)と show_raw_agent_reasoning で、こちらは hide_agent_reasoning と推論の表示 にまとめてあります。
効かないときはモデルを疑う
指定した値がモデルの対応範囲外だと、期待どおりに変わらないことがあります。/model で表示される選択肢に reasoning effort が出ない場合、そのモデルでは effort を選べません。設定を変えても速度や品質が変わらないときは、まずモデル側の対応を確認してください。
まとめ
- 推論の深さは
model_reasoning_effort。リファレンスが挙げる値はlow/medium/high/xhigh/max/ultraで、使える段階はモデルとクライアントによる - 恒久設定は
~/.codex/config.toml、1 回だけは-c model_reasoning_effort='"high"'、対話中は/model - 用途別に固定するなら
<名前>.config.tomlのプロファイルを作って--profileで選ぶ - プランモードには
plan_mode_reasoning_effort、サブエージェントにはagents.default_subagent_reasoning_effort - 深くするほど遅く高くなる。日常は中程度、難しい作業だけ上げる
- 深さではなく表示を変えたいなら
model_reasoning_summaryとshow_raw_agent_reasoning
よくある質問
- Codex の effort を変更するにはどうしますか?
- 恒久的な変更は ~/.codex/config.toml の model_reasoning_effort、1 回だけなら codex -c model_reasoning_effort='"high"'、対話中なら /model コマンドで変更できます。
- model_reasoning_effort に指定できる値は?
- 公式の設定リファレンスは low / medium / high / xhigh / max / ultra を例として挙げ、使える段階はモデルとクライアントによると書いています。以前あった minimal は現在のリファレンスには載っていません。
- Codex で推論(reasoning)を表示するにはどうしますか?
- 表示は深さとは別のキーです。hide_agent_reasoning を false のままにし、model_reasoning_summary を detailed にすると要約が詳しくなります。show_raw_agent_reasoning = true にすると、モデルが出す場合に生の推論も表示されます。
- プランモードやサブエージェントだけ深さを変えられますか?
- はい。plan_mode_reasoning_effort と agents.default_subagent_reasoning_effort という別のキーがあります。
参考にした一次情報
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