Gemini CLI v0.65 で未信頼フォルダの設定が読み取り専用に強制され OTLP ヘッダーが指定可能に
v0.65.0 の 27 件のうち新機能は OTLP のカスタムヘッダー 1 件だけです。信頼されていないフォルダの設定の扱い、@ 参照の先読み停止、セッション再開と OAuth の修正を整理します。
Gemini CLI の v0.65.0 は 27 件の変更を含みますが、新機能は 1 件だけです。テレメトリの OTLP エクスポーターにカスタムヘッダーを指定できるようになりました。残りは修正 25 件と性能改善 1 件です。
前バージョンに続いて、信頼されていないフォルダの扱いと @ 参照の修正が入っています。この 2 つは v0.64.0 でも直った領域で、2 バージョン続けて手が入った形です。
KEY POINT
この記事で分かること
- 未信頼フォルダのワークスペース設定が読み取り専用として強制されるようになったこと
- 唯一の新機能である
otlpHeadersの書き方 - セッション再開・OAuth・
@参照まわりの修正
未信頼フォルダの設定が読み取り専用に強制された
PR #29583 で、信頼されていないフォルダではワークスペースの設定が読み取り専用として強制されるようになりました。
フォルダ信頼は、信頼していないプロジェクトの設定を読み込ませないための機能です。公式ドキュメントによれば、未信頼のフォルダでは .gemini/settings.json と .env を読み込まず、拡張機能の操作ができず、ツールの自動承認が無効になり、MCP サーバーにも接続しません。
v0.64.0 では、headless モードで未信頼のフォルダが信頼済みとして扱われる問題が直りました。今回はその続きで、設定の書き込み側を塞いだ形になります。CI でこの機能に依存しているなら、両方が入った v0.65.0 まで上げるのが確実です。前バージョンの内容は Gemini CLI v0.64 で @ を含むコードを渡すと固まる不具合が修正 を参照してください。
関連して PR #29672 で、信頼されていないコマンドのフラグと複合ループの判定から誤検知が取り除かれました。安全側に倒しすぎて通常のコマンドが引っかかる、という報告への対応です。
唯一の新機能は OTLP のカスタムヘッダー
PR #29641 で、テレメトリの設定に otlpHeaders が加わりました。OTLP エクスポーターのリクエストに任意のヘッダーを付けられます。認証ヘッダーを要求する収集先に送る場合に必要です。
{
"telemetry": {
"enabled": true,
"target": "local",
"otlpEndpoint": "http://localhost:4317",
"otlpProtocol": "grpc",
"otlpHeaders": {
"x-api-key": "your-key"
}
}
}
公式ドキュメントの設定表では、この項目は次のように定義されています。
| 設定 | 環境変数 | 値 | 既定 |
|---|---|---|---|
otlpHeaders | GEMINI_TELEMETRY_OTLP_HEADERS | JSON または key=value | なし |
環境変数でも指定できるため、キーを設定ファイルに書かずに CI の秘密情報から渡せます。
ヘッダーに入れた値は設定ファイルに残る
otlpHeaders に API キーを直接書くと、.gemini/settings.json にそのまま残ります。このファイルをリポジトリにコミットしている場合は、GEMINI_TELEMETRY_OTLP_HEADERS で渡してください。
セッション再開と認証の修正
データが消える・ログインできない系の修正が 6 件入りました。
| PR | 内容 |
|---|---|
| #29584 | 再開したセッションの履歴が、素早く終了したときに削除される問題(Issue #29198) |
| #29618 | セッション再開時にツールの応答ターンが重複する問題 |
| #29728 | 素早く Ctrl-C を押したときにセッションが壊れる問題 |
| #29655 | 検証と OAuth が無限にリトライを繰り返すループ |
| #29643 | Google ログインを選び直したときに、キャッシュされた資格情報をクリアするようにした |
| #29616 | OAuth のコールバックの iss パラメータの検証を RFC 9207 のメタデータに合わせた |
#29584 と #29728 は、作業内容が失われうる種類の不具合です。長いセッションを再開して使っている場合は、更新する理由になります。
@ 参照と無視ファイルの性能改善
PR #29617 で、@ 参照に対する再帰的なファイルの先読みをやめました。@src/ のようにディレクトリを指定したときに、中身を無条件に読み込まないようになります。
v0.64.0 では @ を含むコードを渡すと CPU が 100% のまま固まる不具合が直っており、@ の扱いは 2 バージョン続けて手が入っています。
性能面では PR #29582 で、無視ファイルのフィルタリングが最適化され、サブツリーの枝刈りが有効になりました(Issue #29077)。大きなリポジトリでファイル探索が遅い場合に効きます。
このほか、対話モードで Enter キーがハングする問題(PR #29476、Issue #23297)、拡張機能の 1 つが allowlist の検査に落ちたときに他の拡張まで読み込まれなくなる問題(PR #29720)、Ctrl+O の展開で画面が不要にクリアされる問題(PR #29640)も直っています。MCP サーバーの設定は Gemini CLI で MCP サーバーを設定する方法 にまとめてあります。
まとめ
- v0.65.0 は 27 件のうち新機能 1 件、性能改善 1 件、残り 25 件が修正とリリース作業
- 未信頼フォルダのワークスペース設定が読み取り専用として強制されるようになった
- 新機能は
telemetry.otlpHeaders。環境変数GEMINI_TELEMETRY_OTLP_HEADERSでも指定できる - 再開したセッションの履歴消失と、素早い Ctrl-C によるセッション破損が直った
@参照の再帰的な先読みをやめた。@の扱いは v0.64 に続く修正
よくある質問
- v0.65.0 の新機能は何ですか?
- 27 件のうち新機能は 1 件で、テレメトリの OTLP エクスポーターにカスタムヘッダーを指定できるようになったことです。残りは修正・性能改善・リリース作業です。
- OTLP のカスタムヘッダーはどこに書きますか?
- .gemini/settings.json の telemetry オブジェクトに otlpHeaders を書きます。環境変数 GEMINI_TELEMETRY_OTLP_HEADERS でも指定でき、JSON か key=value の形式を受け付けます。
- v0.64 と v0.65 はどちらを優先して入れるべきですか?
- どちらも修正中心なので最新の v0.65.0 に上げるのが簡単です。v0.64.0 には @ を含むコードで CPU が固まる修正、v0.65.0 には未信頼フォルダとセッション再開の修正が入っています。
参考にした一次情報
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