Codex CLI v0.165 で Vertex AI が組み込みプロバイダになりメモリが既定で有効になった
v0.165.0 は model_provider = "gcp" で使える Vertex AI プロバイダを追加し、新規プロファイルでメモリを既定有効にしました。会話中の推論の深さ変更と、マーケットプレイスの URL 検証の修正も整理します。
Codex CLI の v0.165.0 は、新機能 6 件と修正 6 件のリリースです。設定に関わるのは Vertex AI プロバイダの追加 と メモリの既定有効化 の 2 つです。
どちらも、リリースノートの記述が公式の設定リファレンスにまだ反映されていません。導入する前に、手元の挙動を確認することをおすすめします。
KEY POINT
この記事で分かること
model_provider = "gcp"で使える Vertex AI プロバイダが追加されたこと- メモリの既定値について、リリースノートと設定リファレンスが食い違っていること
- 会話の途中で推論の深さを変えられるようになったこと
Vertex AI が組み込みのプロバイダになった
リリースノートの記述は「Added a built-in Google Cloud Vertex AI provider, configured with model_provider = "gcp"」です。これまで Vertex AI を使うには model_providers に自分で定義を書く必要がありましたが、組み込みとして扱われるようになりました。
gcp は公式の設定リファレンスにまだ無い
2026 年 10 月 30 日時点の設定リファレンスで、組み込みのプロバイダ ID として挙がっているのは openai、ollama、lmstudio の 3 つだけです。「Built-in provider IDs (openai, ollama, and lmstudio) are reserved and cannot be overridden」と書かれており、gcp や Vertex AI への言及はありません。この ID はリリースノートにのみ記載されているものです。
設定を書く場所には注意が必要です。公式の設定リファレンスは、model_provider と model_providers を プロジェクトローカルの .codex/config.toml では無視する と明記しています。
# ~/.codex/config.toml に書く。プロジェクト側に書いても無視される
model_provider = "gcp"
無視されるキーは openai_base_url、chatgpt_base_url、model_provider、model_providers、notify、profile、profiles、otel などです。プロバイダ・通知・テレメトリのキーはユーザーレベルの設定に置いてください。カスタムプロバイダを定義する場合の項目は model_providers.<id>.name、.base_url、.env_key などで、こちらは Codex の config.toml の設定項目 にまとめてあります。
あわせて、モデルカタログに GPT-6.1 Terra が追加されました。
メモリが新規プロファイルで既定有効になった
リリースノートの記述は「Enabled memory v2 by default for fresh profiles and added support for importing external-agent memories into it」です。新規プロファイルでメモリが既定で有効になり、外部エージェントのメモリを取り込めるようになりました。
既定値の記述が食い違っている
設定リファレンスの features.memories の説明は「Enable Memories (off by default)」のままです(2026 年 10 月 30 日確認)。また「memory v2」という呼称は、メモリのドキュメントには出てきません。どちらが現在の挙動かは文書からは判断できないため、/memories で実際の状態を確認してください。
メモリの仕組み自体は公式ドキュメントに説明があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 保存場所 | ~/.codex/memories/。要約、永続的なエントリ、直近の入力、根拠が置かれる |
| 生成のタイミング | チャット終了直後ではなく、十分アイドルになってから背景で更新する |
| 除外されるもの | 進行中のセッションと短命なセッション。生成されるフィールドからは秘密情報が伏せられる |
| 抑制 | レート制限の残量が設定したしきい値を下回ると、背景の生成をスキップする |
| 個別の制御 | 対話中に /memories で、そのチャットが既存のメモリを使うか、将来のメモリの元になるかを選ぶ |
公式ドキュメントは「Keep required team guidance in AGENTS.md or checked-in documentation. Treat memories as a helpful recall layer, not as the only source for rules that must always apply」とも書いています。必ず守らせたいルールはメモリに任せず、AGENTS.md に書いてください。
なお、保存されたファイルについては「Treat these files as generated state」とされています。トラブル調査や共有前の確認で覗くのはよいが、手で編集して主たる制御手段にしないように、という案内です。
会話中に推論の深さを変えられるようになった
「Enabled reasoning effort changes during a conversation by default for supported models」という変更が入りました。対応しているモデルでは、会話を始めたあとでも推論の深さを変えられます。
これまでも /model から切り替えられましたが、会話の途中での変更が既定で有効になった形です。深さの値と設定方法は Codex の effort を config.toml・-c フラグ・/model で変更する方法 にまとめてあります。
このほか、セッションピッカーにリポジトリのフィルタが付き、エージェントのコマンドセンターがディレクトリごとにまとまるようになりました。連携した worktree をまたいでセッションを探しやすくするための変更です。
セキュリティとそのほかの修正
修正は 6 件です。セキュリティに関わるのは 1 件で、「Closed a marketplace URL validation gap that could allow Git to connect to a different host than the one checked against allowed patterns」とあります。許可パターンに照合したホストとは別のホストに Git が接続しうる、という検証の抜けが塞がれました。
残りの修正から、挙動が変わるものを挙げます。
- 新規の TUI セッションが、明示的な上書きがないときサーバー側の既定の承認レビュアーに従うようになった
- 実行設定が不正なときでも、TUI の設定を編集してすぐ反映できるようになった
- 中断したあと、または Plan モードに切り替えたあとに、キューに入ったメッセージが作業を再開させてしまう問題が修正された
- プロバイダがモデルを見つけられないと報告したとき、再試行をやめてそのエラーメッセージを保持するようになった
前リリースの内容は Codex CLI v0.164 で追加された /presets と /permissions の引数指定 を参照してください。
まとめ
model_provider = "gcp"で使える Vertex AI プロバイダが組み込みになった- ただし
gcpは公式の設定リファレンスでは確認できなかった。組み込み ID はopenai/ollama/lmstudioのまま model_providerはプロジェクトローカルの.codex/config.tomlでは無視される。ユーザーレベルに書く- メモリが新規プロファイルで既定有効になったとされるが、設定リファレンスは
off by defaultのまま - マーケットプレイスの URL 検証の抜けが塞がれた
よくある質問
- Vertex AI はどう設定しますか?
- リリースノートは model_provider = "gcp" と書いています。ただし 2026 年 10 月 30 日時点の公式の設定リファレンスには gcp の記載がなく、組み込みのプロバイダ ID として挙がっているのは openai・ollama・lmstudio の 3 つだけです。
- メモリは結局 既定で有効なのですか?
- 記述が食い違っています。リリースノートは「新規プロファイルで memory v2 を既定有効にした」と書く一方、設定リファレンスの features.memories は「off by default」のままです(2026 年 10 月 30 日確認)。
- メモリはどこに保存されますか?
- ~/.codex/memories/ です。要約、永続的なエントリ、直近の入力、過去のチャットからの根拠が置かれます。生成された状態として扱い、手で編集して運用しないよう公式は案内しています。
参考にした一次情報
この記事は公式ドキュメントを基に AI が下書きを作成し、運営者が内容を確認して公開しています。誤りを見つけた場合は お問い合わせからお知らせください。